2026年2月23日月曜日

コーヒーが冷めるまでの執筆時間

マグカップから、細い湯気が立ちのぼる。
とりあえず一口。
そして、キーボードに指を置く。

今日も、コーヒーが冷めるまでのあいだだけ書こうと思う。

最初の数分は、まだ熱い。
頭も少し冴えていて、
言葉も素直に出てくる。

カタカタと打つ音。
画面に増えていく文字。
小さな前進。

途中で、手が止まる。
構成を直したくなったり、
別のタブを開きたくなったりする。

そのとき、もう一度コーヒーを飲む。
少し温度が下がっている。
時間がちゃんと進んでいる証拠だ。

大きな成果は出なくてもいい。
完璧な記事でなくてもいい。
コーヒーが冷めるまで、
逃げずに向き合えたなら、それでいい。

やがて湯気は消え、
味も少しだけ変わる。

カップの底が見えたころ、
文章もひとまず区切りがつく。

長時間じゃなくていい。
覚悟もいらない。
ただ、この一杯のあいだだけ。

コーヒーが冷めるまでの執筆時間。
それは、
自分と向き合うための、ちょうどいい長さなのかもしれない。

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